iGEM..?

iGEM(アイジェム:the international Genetically Engineered Machine competition)は マサチューセッツ工科大学(MIT)発祥の学部生主体の合成生物学の国際大会です。
2004年に始まり最初は参加チーム5つの小さな大会でしたが、現在200弱ものチームが参加する大会となりました。
iGEMでは各チーム BioBrickという特定の規格に則った遺伝子パーツを新たに作成したり組み合わせたりすることで、 細胞に新たな機能や性質を導入し、その独自性、工業的有用性、科学的価値などを競います。
出場チームは各チーム毎に設定したテーマに沿って調査・実験を行います。そしてその成果をウェブ上で発表し、 その後地区予選でさらにプレゼンテーション、ポスターセッションによる発表を行います。
各チームは成果に応じて金・ 銀・銅のメダルや特別賞が与えられ、そして決勝に進出するチームが決められます。
メダルは既存パーツの改良をしたか(金)、新規のパーツを作成したか(銀)等の各メダルの要件を満たすことが審査基準となります。また特別賞は”Best Presentation”、”Best Parts”など各部門において最も秀でたチームに送られます。

Synthetic Biology..?

生命のもつ遺伝子を組み替えて、新しい機能を持った生命をデザインしたり、 既存の生命機能を自分たちで創りだして理解しようとしたりする新しい学問のことです。
応用としては再生可能なバイオ燃料の産出や毒素のセンサー、 欲しい代謝産物の増加などが期待されています。
しかし、遺伝子パーツの機能が明確でないものが多い、実際に組んだ遺伝回路が期待通りに動かない、 複雑になってくると扱い辛い、元々生物に備わっているシステムと衝突してしまうなど問題点も少なくなく、 まだまだ発展途上な学問でもあります。
合成生物学の研究の助けとして、iGEM で行われるプロジェクトにおいて作成した、 機能を持った遺伝子を BioBrick Standard という規格に則った形で、パーツとして提出し共有することもiGEMの役割の一つとして行っています。

About Us

私たちiGEM UT-TokyoはiGEMという、毎年秋に開催される学部生の合成生物学の国際大会に出場し、 金賞を目指す団体です。遺伝子組み替え技術を用いて、生物に新たな機能を持たせる遺伝子パーツを作り、 プレゼン、ポスター、ウェブで研究発表を行います。過去私たちが行った研究にはアナログ時計大腸菌、 数独を解く大腸菌などがあります。大会が毎年秋に行われるため、一年間をともにするチームは、 経験者を軸として12月ごろに新メンバーを迎え入れて新結成され、さらに4月に新入生を加えて完成します。 具体的な活動としては、一年間に行うプロジェクトの決定・プロジェクトの進行・大会での発表準備・ チーム運営に関する活動があげられます。

・プロジェクトの決定
プロジェクトのテーマ設定は、その面白さや実現可能性、新規性などが結果に直結するため、慎重に行う必要があります。 我々UT-Tokyoは12月ごろにチームを結成した後、プロジェクトテーマに対するアイデア出しを行い、 またそのアイデア出しに役立つ基礎知識を固めるために過去プロジェクトの調査や論文紹介を行います。 その後4月ごろまでに、出たプロジェクト案を発展させ、5月ごろにその案の中からプロジェクトを決定させます。
プロジェクトを決定する流れの中で、経験者が軸となって、 生命科学についての知識や下地がほとんどない新入メンバーや新入生とともにプロジェクトを進行するにあたって必要な知識や考え方を身に付けて行きます。

・プロジェクトの進行
iGEMでのプロジェクトの進行は大きく分けて2つのパートから成ります。 一つ目は実際に生物を扱う実験操作を伴うもので、wet workと呼ばれます。 二つ目はコンピュータシミュレーションなど、生物を扱わないもので、dry workと呼ばれます。
wet workでは、生命科学において必須の手法であるDNAサブクローニングを用いて、遺伝子の操作を行います。 プロジェクトが決まる前の春休みを利用して実験練習を行い、必要な作業や原理を学んで、 プロジェクトが決まった後に夏休みを利用して実験を進めます。
dry workでは、wet workでえられたデータなどをもとにモデリングをしてコンピュータシミュレーションを行ったり、 その結果をwet workに活かしたりすることで、実験系では実現が厳しいものの解析や、 計算機上で動かすことによるプロジェクトの本質の理解などを行います。

・大会での発表準備
iGEMでは、行ったプロジェクトについて大会で発表を行います。 発表は主にプレゼンテーション・ポスターセッション・チームwikiページの二つの形式でなされます。
プロジェクトがある程度進行し、実験結果やモデリングの結果が出揃ってくると、 プレゼン発表担当者はプレゼンテーションの練習を行います。また、デザインの担当者はスライドの作成や、 wikiやポスターのデザインの作成を行います。

・チーム運営
iGEM UT-Tokyoは学生チームなので、運営に関しても我々自身で行っています。 資金獲得のための企業への渉外活動や、実験場所としてお借りする研究室との交渉を行います。

以上のようにUT-Tokyoでの活動は多岐にわたり、個人個人が自分の居場所を見つけることができます。 チームメンバーの興味も多様で、生物学だけでなく、むしろ生物初心者が多くを占め、 数学や物理の進路を考えている人も多く在籍しています。学部生という早い時期から研究プロジェクトに本気で取り組んでみたい方を募集しています!